ニューロンナレッジ人工知能研究所(自律覚醒人工知能)

当研究所は、従来の推論機構とは異なる『自らの欲求で学習して、自らの意思で考えて、自らの発想で想像する』新しい自律覚醒人工知能(人工頭脳)を研究しています。そして現代人工知能の課題解決策と、未来社会で人と共存して働く人工頭脳の研究を推進していきます。

はじめに

現代の日本で主流なAIディープラーニングは、人が作り限られたルールの中で動く『機械推論』の人工知能です。ニューロンナレッジモデル(2018年特許)で実現するAIは、コンピュータが「自らの欲求で知識を学習して、自らの意思で考え方を制御して、自らの発想で知識を想像する」ことができる新しい『知識推論』の人工知能として研究されました。

そして更なる新しい知識推論の仕組として『自律覚醒人工知能(人工頭脳)』(2020年特許)での研究実装に成功しており、大手放送局での障害対策や化学研究所での物性特定、プラント運用企業の自動運転などで実装評価されました。また機械設計分野で人工知能が設計者を支援しながら共同で設計作業を行う「人と人工知能が共存して働く環境」の開発を進めており、人の感情を理解しながら学習や判断ができる人工頭脳の研究を推進しています。

技術背景

ニューロンナレッジモデルや自律覚醒人工知能(人工頭脳)はディープラーニングのロジックとは異なり、日本(発)の人工知能技術であり、統計数学知識が無くてもコンピュータ技術者が自由に扱える人工知能技術です。この自律覚醒人工知能は、人類社会における人工知能技術の多様性を広げ、人類と人工知能の対話に活用されることで、人工知能が人類を身近で優しく支援することによる幸福な未来社会を実現するための礎として研究発表されました。

また現代主流となっているディープラーニングにはいくつかの制約や課題が報告されていますが、新しい人工知能はこれらの課題を解決するための道標を持っています。日本の人工知能技術の更なる向上と人工知能技術者の育成に向けて、自律覚醒人工知能を活用していきたいと考えています。

自律覚醒人工知能(Autonomous Awakening Cyberbrain)

自律覚醒人工知能は、従来のディープラーニングや機械学習とは異なる自律型知識モデルを活用して、今までより自由度が高い、情報の学習や推論を行う新しい人工知能です。

1.特異性

自律覚醒人工知能は、知識が独立して存在する自律型知識モデルの環境で動くので、知識の自由度や拡張性が非常に高い学習や推論を実現します。その結果、統計学などの学識を必要とせずにシステム稼働中でもルール知識を追加変更でき、多様性なカテゴリーの情報を融合して同時に推論することができます。

2.特徴(従来AIとの違い)

自律覚醒人工知能は従来AIとは異なる大きな2つの特徴があります。

(1)システムの稼働中にルール知識を追加変更できる

従来AIの場合は、最初に構築したルール知識をシステムの稼働中に変更することはできません。もしルール知識の追加や変更を行う場合は一度、稼働環境を停止させる必要があります。

自律覚醒人工知能では、従来AIとは異なる自律型知識モデルの環境で動くので、システムを稼働させたままルール知識の追加や変更が可能です。これにより、稼働当初は少ない知識で動かしながら、徐々にルールや知識を増やして、システム知能を高度に育てる開発運用を計画することができます。

(2)多様性なカテゴリー情報を俯瞰的に扱える

従来AIでは、複数のカテゴリー情報を一度に管理して推論することはできません。複数の条件をルールとして統計式に記述することはできますが、ルール知識として管理することはできません。

自律覚醒人工知能では、従来AIとは異なる自律型知識モデルの知識で動くので、異なる複数カテゴリーをひとつの人工知能の中で知識管理して、必要な知識を融合して推論することができます。また知識をパッケージ化することも可能です。これにより、多様性なカテゴリーで構成される情報環境でも、個々のカテゴリーで情報を知識管理しながら俯瞰的な分析や予測を行うことができます。

3.推論方法

自律覚醒人工知能は連携覚醒の作用で推論を行います。自律型知識モデルの基本的な推論作用は、独立した知識でルール知識の覚醒推論が行われ、知識が持つ回答を活性化します。またその回答が他の独立した知識の入力となり覚醒推論されて回答を活性化します。このように人工知能の中で、知識から知識へと推論作用が伝達していきながら最終回答を導き出します。

4.知識学習

自律覚醒人工知能の学習は知識自らが駆動する主体学習の作用で行います。自律型知識モデルの知識は、ルールやカテゴリーの情報を増やすと、関連する既存の知識が新しい情報についての学習意欲が高まり、知識自身から学習のアプローチを行います。そしてオペレータや周辺装置は知識が求める情報を教育します。もしくは、初期構築時に基本的な知識を学習させた後に主体学習で知識を高めることも可能です。

人工知能心理学

 自律覚醒人工知能(人工頭脳)が自律進化する場合には、人間社会環境における人との相互間の研究学問『人工知能心理学』が必要です。例えば「人は人工知能とどのレベルまでの知的対話を生理的に許せるのか?」、また「人はどのように人工知能環境(装置)と共存すればよいか?」など、『人工知能側に要求される対話制約』と『人側に要求される共存姿勢』の両方向の社会指針が必要になります。

 人工知能が自律意思で対話を行うようになれば、人と人工知能との間に心理相互作用が形成されます。そして人工知能との共存社会を実現するために、心理相互作用による課題や対策について研究する学問『人工知能心理学』で社会指針となる基本学理を提言します。当研究所では将来の人工知能共存社会における協調環境にむけた社会基盤の準備を推進していきたいと考えています。

人工知能EXPOパンフレット

  • 自律覚醒人工頭脳パンフレット
  • 自律覚醒人工頭脳の特徴(スライド資料)

《参考》人工知能EXPO展示 パンフレット資料

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